ラベル新聞 2005年12月1日

抜き精度の向上へ

ゼンマイ刃 裏板をアルミ化
 (株)フナミズ刃型製版(東京都練馬区高松、木原一裕社長、☎03・5393・3170)は11月から、平圧機用ゼンマイ刃における裏板の素材について、塩化ビニールからアルミニウムへの切り替えを開始した。抜き精度の向上を目的としたもので、同社では、全国のシール・ラベル印刷企業に対して、価格据え置きのまま供給をはかる方針。
 シール・ラベルの抜き加工に多く活用される平圧機用のゼンマイ刃に関して、裏板素材には塩ビが多く活用されている。
 同社でもこれまで、塩ビを採用していたが、ユーザーからの「抜きムラなどが発生しない高精度なゼンマイ刃を」といった要望に応える形で、裏板素材の研究を開始。樹脂をはじめあらゆる素材をテストした結果、アルミの採用を決定した。
 木原社長は「裏板が塩ビや他の樹脂系素材だと、刃が裏板に沈み込んでなどといった現象が発生してしまい、例え刃型の精度が高くても、抜きムラが起こる可能性があります。当社では、アルミ板を採用することで、沈み込みなどのトラブルを防ぎ、抜きムラのない高精度なゼンマイ刃の製造に成功しました」と説明する。
厚みは、500㍉角の元板の場合、どの部分で計測しても±5マイクロメートル(0.05㍉以内)といった平滑性を実現するとともに、硬度は塩ビよりも高く、使用回数による刃の沈み込みも発生しないのが特徴。なお鉄と比較した場合、素材として柔軟性を保有していることから、同社では「保管の際に積み重ねたとしても、刃先を傷めない」と、長所を挙げる。
 その他の特徴として、刃型を印刷機のチェースからはずす際、塩ビのようにしならないため、刃型を固定するアクリル板が割れることなく簡単にはずすことができる。
 一方、デメリットとされる刃型側面がきれいに揃わない点については「これまでのように木工用カンナが使用できないため、このような現象が起こってしまいます。誠意努力します(木原社長)」とコメント。
 また、透明塩ビを使用しているユーザーに対しては、アルミの場合、刃のようすを透かして見ながら見当を合わせることができなくなるため、表アクリル板の天地左右のセンターに目印となるトンボを刻むことにより、対処している。
 木原社長は「シール・ラベル市場では品質に対する要求がさらに厳しさを増していますが、当社の製品が印刷企業の皆様にとって貢献できることを期待しています」と話している。