GP(グリーンプリンティング)工場認定の取得

2022年3月に当社の朝霞工場にてグリーンプリンティング(GP)認定を取得しました!
今回のブログはGP認定取得を担当した荒井が書かせて頂きます。

グリーンプリンティング(GP)とは

日本印刷産業連合会が印刷産業界の環境自主基準を制定し、この基準を達成した印刷工場、事業所をグリーンプリンティング(以下、GP)工場として認定し、環境に配慮した経営、製品作りを推奨、普及させるための制度です。

グリーンプリンティング認定制度

GP認定を取得した背景

当社代表の木原がチェアマンを務めるViepsという、主にシール印刷会社やそのサプライヤーが集まり、様々なテーマで勉強する任意団体があります。
2021年は「人と地球に優しく」というテーマで勉強会を開催し、その中でGP制度について学びました。
この勉強会はViepsの会員の方々みんなで協力してGP認定を取得し、シール印刷業界の環境意識を高めよう!という意図で企画されました。

話しを聞いているとGP認定基準の中にはどうやら製版や営業の項目があるようです。
「印刷会社じゃないけどフナミズでももしかしたらGP認定とれたりするの?」という疑問が浮かび、質問してみたところ可能との返答が。

ちょうど同時期に社内でSDGs推進チームを発足した当社。
GPはSDGsの目標12にある『つくる責任つかう責任』やそれ以外の多くの目標にも該当し、当社でもGP認定が取得可能なのであれば取得を目指すとなるのは自然なこと。

また、シール印刷部門の製版会社ではGP認定を取得している会社はないと聞き、目指せシール製版屋GP認定第一号!と張り切って取得に踏み出したわけです。

SDGsとの出会い

不勉強な私がSDGsと初めて出会ったのは2019年くらいだったかと思います。
とある会合でお会いした方がスーツにカラフルなピンバッジをつけているのを見た時でした。
そのピンバッジは色相環のような見た目をしていたため、印刷業界向けにデザインされたピンバッジなのかなと思い、その方にお聞きしたところ、それはSDGsなるものに取り組んでいる企業の人が付けるバッジとのことでした。

それからしばらくSDGsを見たり聞いたりすることはありませんでしたが、2021年あたりからテレビや新聞等でも取り上げられることが増え、ついには当社でもSDGsに取り組むことになり、あのおしゃれな色相環・・・ではなく、SDGsのカラーホイールが急激に私の元へ転がりこんできたのです。

SDGsについての詳しい説明や当社での取り組みについては後日ブログにて紹介予定ですので、しばしお待ちください。

GP認定取得の意義

GP認定取得した印刷会社はブランドオーナーの環境への要求に応えることができたり、印刷する製品の中にGPのロゴマークを入れて環境に優しい製品づくりをしていることを対外的にアピールすることができます。

ただ、当社のお客様でGP認定を取得した方のお話しでは、直接ブランドオーナーから受注することはあまりないし、出来上がったデザインが入稿する仕事がほとんどで、そこにGPマークを追加することはできないので、対外的にアピールできることはほぼないとのこと。

印刷会社でもGP認定取得のアピールがうまくできていないのに、印刷会社ではない当社がGPを取得する意義がどこまであるのだろうと当初は懐疑的な気持ちでしたが、その印刷会社の方は続けてこうおっしゃいました。

「対外的にアピールすることは難しいが、環境基準としてGPを社内に導入し、その基準を守ることで環境に配慮できる会社になれればそれだけでも十分意義のあることだ。」

この言葉を聞いた時、GPを取得することが目的となっており、環境に配慮するという本質を見失っていたことに気づき、当社で取り組むことも十分に意義のあることだと思いました。

また、申請書類を作成してみると環境のことだけではなく、2022年3月のメルマガでも配信したBCPやワークフローの策定といったものもあり、今までに社内で取り組んできたことの改善をするいい機会にもなったように思います。

申請書類を作るにあたって

GPについての勉強会開催に際し分厚い冊子を2冊と申請書類の見本を頂きましたが、中々のボリュームにひるんでしまい、書類の作成がつい後回しになり、当初目標にしていた12月の審査に間に合わせることができませんでした。
次の審査は翌年3月。ここまでには絶対に申請しようと、気合いを入れ直し申請書類の作成を始めます!

参考までに私の作成手順は

①申請書に自社の取り組んでいる項目に点数を入れていく
②点数を入れたところにエビデンスとなる必要書類の記載があるのでその書類を作成する
③エビデンスはGP事務局の方に頂いたテンプレートを自社用に修正する
④社内の掲示物の作成
⑤不明点はひたすらGP事務局にメールや電話で聞く
⑥できた書類を提出前にGP事務局の方に確認して頂く
⑦提出

といった流れで、分厚い冊子はそこまで熟読することなく申請書類は出来上がりました。
エビデンスとなる書類の作成にほんの少し躓きましたが、テンプレートを自社の内容に沿うよう手直しすれば完了することに気づいてからは至ってスムーズに進めることができました。

ある程度集中して取り組めれば、一ヶ月くらいで申請書類は作成できるというのが作ってみての所感です。
実際に作成した掲示物
左上:廃棄物保管場所について/左下:アイドリングストップ推奨/右:緊急時避難場所地図

今後に向けて

当社ではGPのような環境配慮の他にもSDGsや健康経営、働き方改革にも取り組んでいます。
どれも会社の利益に直結するものではないかもしれませんが、会社を存続していくためにこれらの取り組みは利益を出すことと同じくらい大切なことになっていくと考えています。

大企業ではこのような取り組みが積極的に推進されているかもしれませんが、日本には当社のような中小企業が多く存在していることを考えると、企業規模関係なく社会全体で推進していかない限り、大きな目標を達成させることはできないでしょう。

当社も「GPを取得した」「SDGsの推進チームを発足した」といった形式だけで満足することなく、これらの取り組みを実態のあるものとして継続させ、微力ながら社会に貢献、普及していければと思います。

また、今回GPを取得したことをラベル新聞様に取材していただきました。私だけではなく当社代表の想いも掲載されていますのでご一読ください。

ラベル新聞2022年5月1日号