包装タイムス 2022年11月14日号

超強粘でも糊付着しない刃上市 フナミズ刃型製版 11月25日までモニターを募集

フナミズ刃型製版 (埼玉県朝霞市、☎️048・465・2140)はこのほど、超強粘着の糊でも刃に付着しない非粘着コーティングのゼンマイ刃「CS コート刃」を新たにリリースした。

CS コート刃のCSはCeramic Silicon (セラミックシリコン)の略態で、セラミックを主材料とした特殊シリコン系コーティングでミラー刃に施したもの。

同社では1 年程前から、都内の有力シール・ラベル印刷加工会社でCS コート刃の検証を行ってきた。 そこでは、鋼材用の超強粘着のロール原反で仕上げ加工を行っており、これまでは粘着剤がはみ出すことで、剥離紙の裏に粘着剤が付着するというトラブルは起きていた。 しかも、鋼材用の超強粘着のロール原反での印刷は剥離紙へのアイマーク印刷(裏アイマーク印刷)があり、そのためはみ出した糊がインキに付着し、黒い異物のようになり、その除去に苦慮していた。 しかも、刃に付着した粘着剤の拭き取りにも時間と手間が取られていた。その対策として、これまで鋭角ミラー刃、シルキーコート刃などで試したが、問題の解決にはならなかった。

そこで、CS 刃を採用したところ、粘着剤のはみ出しが大幅に減少し、加工しやすくなり、検査機で粘着剤のはみ出しによる不具合品の検出が確実に減ったという。

またその印刷会社によると、従来の刃材だと刃に付いた粘着剤を除去するために溶剤が必要だったが、CS コート刃は指の腹で軽くやさしくなでるだけで、粘着剤がとれる、と評価。 さらに、少ロットの場合は、粘着剤の問題に悩まされることなく加工でき、大ロットの場合でも、時々刃に付いた粘着剤を軽く取り除けるので、糊のトラブルを解決しただけでなく、作業の効率化と時短にもつながったとする評価もあり、CS刃を10月から上市するに至った。

価格は、ネーマー刃(同社標準の刃)の2倍。納期は刃を形成後にコーティングを行うため、通常2日。

なお、同社では11月25日までモニターを募集中だ。