ゼンマイ刃の送り抜きでこんなシールも!サイドポンチとの組み合わせで糊なしタグも!

皆さんはゼンマイ刃での送り抜きを試したことはありますか??
送り抜きとは、刃型による抜き加工を複数工程に分けておこなうことを指します。刃型は工程数分用意するのではなく、一つの刃型に送りのピッチに合わせて重なるように刃を埋め込んで作製します。

では実際にどのような時に使えるのか、お写真と共にご紹介させていただきます!

ケース①超多面付

使用する刃型はこちら。縦・横方向に2mm間隔で切り刃が21本ずつ立てられています。

この刃型を送り抜きすると・・・

2mm×2mmの四角が400面付いた抜き加工が完成します!

送り抜きのイメージはこのような感じです。

少し近くからみるとこんな感じです。位置合わせに多少余裕を持たせるために、刃は1mm長めに作ってあります。

ドブ無しの多面付の刃型は、送り刃で作製した方が価格を抑えられる場合が多いですよ。

ケース②3工程の送り抜き


続いてはコチラ。サイドポンチゼンマイ刃を使用した送り抜きのご提案です。

送り抜き加工は、

①くり抜き刃
②弧を描いた切り刃
③円
という3工程に分けて送り抜きを行います。

2工程目の切り刃を3工程目の円からはみ出すくらいの長さで作っておくと、円への切り込みを確実に入れることが可能になります。
そして完成実物がこちらです。

このように切り込みが入った下げ札を作製することができます。全体の形に対して、切込み位置と丸穴の位置を固定させたい時におススメの送り抜き方法です。

◆◇サイドポンチゼンマイ刃について◇◆
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ケース③変形ラベル(+エンボス加工)

最後にご紹介するのがこちらの刃型。V字の刃が円状に2面付で並んでいます。
ぱっと見、同じものが2つ並んでいるようにも見えますが、刃が入っている部分が左右で異なっているのがポイントです。

この刃型で送り抜きをするとこのような抜き加工が出来ます!!

ギザギザの直線部分を3mmで作製した変形ラベルです。

一本の刃の曲げでは厳しい変形刃型の場合、送り抜きでの抜き加工がおすすめです。

刃が交差する部分は少し長めに作製しておくと位置合わせに余裕ができます。今回は0.5mm長めに作っておきました。


今回は、この刃型を使用しラベルを作製していただきました!

完成したラベルがこちら!!

金ホイルにエンボス加工を施したサンクスシールを作製していただきました!
細かい部分もしっかり浮き上がっていて、とてもいい感じです!!
エンボス加工については次月以降、より詳細にご紹介させていただければと思います。
送り抜きだからこそ、このような鋭角の形状も作製することが出来ます。

今回作成したこのシールについては、どこかのタイミングで製品に同封しますので、気が付いた方は是非手に取って見てみてください♪


いかがでしたでしょうか??

送り抜きの工程が増えるほど刃型が大きくなってしまいます。なので、刃のサイズによっては刃型がチェス板からはみ出してしまう可能性もありますので注意が必要です。
しかし多面付の刃型や細かい変形の刃型などをゼンマイ刃で作製する場合、送り抜き加工をした方が精度が安定し価格も抑えられる可能性が高いのは確かです。
「これは送り抜きでやった方が良いのかな?」というデザインがありましたら是非ご相談くださいませ!