シール抜き加工の「抜きムラ」とは?原因と対策について

ゼンマイ刃を使用して抜き加工を行う際、基本的には「ムラ取り」と呼ばれる作業が必要だと言われています。

以前、「切れ味だけではない!?ミラー刃とムラについて」という記事にて、刃型を使用する際のムラについて深掘りしてご紹介しましたが、
今回のブログ記事では、改めて、そもそもムラの原因は何なのか、またムラ取りにかかる時間を 短縮する方法はあるのかについて、刃型屋ならではの見解を含めてご紹介できればと思います。

ムラの原因について

刃型を使用する際のムラ取りですが、主な原因として、
①刃型のムラ(刃高精度)、②製品形状のムラ(部分的に刃が密集している場合など)、③打抜機の抜圧ムラ(機械の精度・劣化・汚れなど)の3種類が挙げられます。

チェス板の汚れや機械のメンテナンスについては、
機械のメンテナンスで抜きムラの解消!」という記事にてご紹介していますので、ぜひご参照ください。

さらに、シール印刷機では刃型を固定する際に両面テープを使用している場合、その厚みムラも原因となることがあります。

また、受けの板の平滑性も、抜きムラに影響します。

理論上は、機械・刃型・受け板それぞれの精度が十分に出ている状態で、両面テープを使用せずエコマグで刃型を固定すれば、ムラ取りは基本的に不要となります。

ここからは、弊社で取り扱っている製品の中から、ムラ取りを短縮するためのアイテムや工夫をご紹介します。

ミラー刃のご紹介

弊社標準の刃材(ネーマー刃)と比較すると、ミラー刃は刃高精度が極限まで高められており、刃先もより滑らかに研磨されているため、優れた切れ味を実現しています。

そのため、多面付けの場合でも抜きムラが出にくく、フィルムなど紙に比べて切れにくい材料にもミラー刃を推奨しています。

実際に弊社でも検品工程において、プレス機でハーフカットを行い刃高ムラを確認していますが、標準の刃材(ネーマー刃)と比較して、ミラー刃はムラの少なさを実感しています。

これは、刃高精度の高さと切れ味の良さの両方によって、抜きムラが抑えられているためと考えられます。

さらに、より高い切れ味を求められる方向けに、鋭角(30度)のミラー刃もご用意しています。
※標準の刃角は49度です。
刃材一覧についてはこちらのページで

エコマグのご紹介

刃型の固定に両面テープを使用すると、テープ自体の厚みムラに加え、貼り方によってはシワや空気が入り、抜きムラの原因となります。

そこで、両面テープの代わりに磁力で上から押さえるエコマグを使用することで、抜きムラのリスクを抑えることが可能です。
エコマグについて詳しくはこちらのページで

鋼板サンドのご紹介

弊社標準の裏板であるアルミと比較すると、鋼板は硬く耐久性が高いため、ショット数が多い刃型や、全抜きで抜き圧が強い場合でも、刃が裏板に沈み込まず、長期間にわたり安定した刃高精度を維持できます。
鋼板サンドについて詳しくはこちらのページで

高さムラの少ない弊社刃型のご紹介

先ほど耐久性の高い裏板「鋼板サンド」をご紹介しましたが、弊社の刃型は標準仕様でも、裏板に平滑性の高いアルミ板を採用しています。

また、曲げ加工の工程においても、すべてを機械任せにするのではなく、手作業を工夫することで、刃材を折り曲げた際の高さムラを低減しています。

型作成後は検品工程にて、4本柱のある手動式プレス機を使用し、グロス8Kをハーフカットしています。

上記写真のように、上紙をめくり、毛羽立ちがないかを確認します。

また、上記写真のようにセパレーターを折り込み、刃の入り具合やムラの確認を行っています。

刃型と一緒に抜きサンプルをお付けすることも可能ですので、お気軽にお申し付けください。

最後に

今回は刃型を使った抜き加工の抜きムラについて、原因についてと解決策をご紹介いたしました。

今後も抜きムラや糊の対策について、 既存製品のアップデートや、お客様のお困りごとをもとにした新製品の開発に取り組んでまいります。

お客様のより良い印刷ライフの一助となれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

木原 優/Yu Kihara
フナミズ刃型製版の営業担当
本ブログは「シール印刷にまつわるお役立ち記事」をテーマに運営