エコマグ開発ストーリー

刃型は両面テープで固定するのが常識

印刷機にゼンマイ刃をセットする際、両面テープを使用するのが一般的ですが、貼付けた際に入るシワやゴミ、テープのクッション性などが抜きムラの原因になります。
また、鉄ベラで刃型を剝がす際、機械や刃型を傷めてしまうという話しもよく耳にしました。
これらゼンマイ刃の取扱い、もっと簡単にできないかといつも考えておりました。

アイデアが生まれる

ある日、一人の社員がネットサーフィン中に、とても興味深い画像を発見します。
それは「ネオジム磁石」という世界一磁力の強い磁石が、手の平を挟んでも引き合うというものでした。
「もしかして、これで刃型を固定することが可能なのでは?」
一つの閃きをきっかけに、新刃型固定システムの開発がスタートしました。

新刃型固定システムの構築

強力な磁石と刃型をどのようにして固定するか。
考えたのは、刃型のアクリル部分に溝を入れ、その溝にピッタリはまるアクリルを磁石の上にくっつけるというものでした。
ただ、ピッタリ過ぎて垂直に持ち上げないと外れません。

製品化を目指して

新刃型固定システムを製品化する為に、社内での改善が進みました。
押さえるパーツを厚みのあるアクリルから薄いステンレスに変更することで、横から捻って簡単に外せるようになりました。
印刷機や刃型の取扱いは会社により異なるので、あらゆる状況下で効果を発揮するものでなくてはなりません。
そこで数社のお客様にモニターになって頂きじっくりと検証していくと同時に、特許申請の準備も進めていきました。

ついに製品化

モニター調査に協力して頂いたお客様からのご意見を基に最終調整を行い、遂に新刃型固定システムは製品として世に送り出されることになりました。
当社で初めてとなる特許取得、商標登録も無事に完了しました。
それこそが、ゼンマイ刃革命『エコマグ®』です!

製品化後も

製品化後も多くのお客様からご意見を頂き、さらなる改良を行っています。
「ウチは女性オペレータが多いので女性だと外しにくい」
その声に応えて、エコマグの両端を軽く反り上げて指を掛けやすい形にしました。
「もう少し小さくならないかな〜チェス板からはみ出ちゃう」
設計を変更してエコマグの小型化や刃型の枠を出来るだけ小さくしました。
「ズレる」
磁石の裏のテープをシリコンに変更して従来比1.8倍の滑り強度にしました。