クレープ紙に印刷した年賀状のご紹介!

当社の恒例行事となった年賀状デザインコンペ。
デザイン条件は「自社の設備や技術を利用し魅せることができること」
2024年は表面の凹凸が激しいクレープ紙に特色4色+ニス+箔で印刷したものを皆様にお届けしております。
2023年の年賀状記事はこちら
2022年の年賀状記事はこちら

仕様について

◆表面素材 : クレープ紙

◆印刷機 : (株)三條機械製作所 NS-250

◆版材 : 特色4色とニスはQH95T(シール印刷機用フレキソ版)、箔押しは亜鉛版1.5mm

◆線数 : 133線

デザイナーの思い

年賀状の平面という限られた中で、立体感を感じられるデザインを意識して
表面素材、版材、加工方法を選定しました。

凹凸の大きいクレープ紙に掠れることなく印刷されています。
当初はクレープ紙にQRコードを印刷して、読み取ることができるのか不安でしたが、結果無事読み取ることができました。

特色銀で印刷した龍の輪郭とエコマグットくんは微かにキラキラしています。
また箔押しした箇所は、紙が凹んでクレープ紙本来の凹凸との変化が面白いです。

龍の緑の部分にニスを引いていて、見た目や感触で立体感を演出するはずでしたが、
クレープ紙は塗料を吸い込む性質があるためほとんど反映されませんでした。
実物が届いて見たところ、思わずニス印刷しましたか!?と聞いてしまいました(笑)

年賀状の印刷をしていただいた有限会社野村企画様のご紹介です。

有限会社野村企画様
〒940-0016 新潟県長岡市宝4丁目2-10
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製版の工夫

【版材】
特色印刷に関しては、クレープ紙特有の凹凸を活かしながらも掠れない印刷するをするため、1番適正の高い版であるQH95Tを選定しました。(当社調べ)
クレープ紙とフレキソ版の相性はこちらの記事でも
版材一覧のページはこちら

【線数とデータの調整】
コート紙と比べてクレープ紙に印刷する際は、インキの出し量が多くなるため、
白抜き文字に関しては+0.1pt(0.0172mm)データ上で太らせて、埋まりにくいようにしました。
またアミも濃くなることが想定されたため、あらかじめ-10%濃度を下げてから製版しています。

線数に関しても印刷物のアミ点が埋まらないよう、また版が目詰まりしにくいように、133線を選定しました。

当社では通常ご注文をいただいた際も、上記のように表面素材と機械とデザインを考慮し、
版材の選定やデータの調整を行っています。
製版のお悩みがございましたら、お気軽にご相談くださいませ。

最後までお読みいただきありがとうございました。